『キックオフシンポジウム』登壇者紹介④ ちば子ども若者ネットワーク 桑田久嗣

キックオフシンポジウムの実践報告では千葉県内でアフターケアに関する取組をしている実践者からこれまでの取組や想いを語ります。

本日ご紹介するのはちば子ども若者ネットワークの桑田久嗣さんです。桑田さんは松戸市を中心に様々な子ども・若者達と日々関わりサポートをしつつ、支援者のネットワークづくりに尽力されています。本ネットワーク事業においてもその幅広い知見から子ども・若者の居場所やネットワークづくりを担当しています。

以下、桑田さんからのメッセージです。

『子ども・若者・支援者が支え合い、現場の声を社会に届ける「ちば子ども・若者ネットワーク」(以下、ちばこわかネット)に参加している、桑田ともうします。

わたしは普段、障害のある人やひきこもりの相談センターで相談員をしています。
児童養護施設を出たあとに家族と同居し、虐待や抑圧を受けて家を飛び出した人。
不登校になってそのまま20代・30代になってもひきこもりの生活をしている人。
少年院を出院したあとすぐに友人の罪をかばって逮捕された人。
様々な状況にある子どもや若者と出会ってきました。

出会った人たちから話を聞くと、これまでそれぞれが持っている力や経験をつかって生き延びてきたのだ、ということに気づかされます。ひきこもりや家出だって、その人たちが持てる選択肢のなかで、なんとか選び取った精一杯の行動なのです。周りから見てベストな選択肢が他にあったと思っても、教えてくれる人や協力者がいなければ、その選択肢はないも同然です。

18歳を超えた若者は、協力者がとくに得づらいと痛感しています。児童養護施設を退所する人から、「家族の後ろ盾がないので、いつも崖っぷちな感じがする」と話していたのが心に残っています。
昔の、高校卒業して就職するのが当たり前で、会社で家族ぐるみのお付き合いをする時代だったら、先輩や上司に頼ることができたかもしれません。会社にそんな機能が失われて久しいいま、若者が新たな協力者を得やすい社会があるとしたら、どんなものでしょうか。

ちばこわかネットやこのコンソーシアムでは、生き延びてきた子どもや若者に敬意を払い、経験を参考にして、これからの社会のあり方を考えていきたいです。ただ支援が必要な弱者ではなく、生き延びるだけの力を持っている人たち。力を活かせて、ともに影響を与え合える、子どもが大人になっても応援できる社会にしていきたい。それが、わたしの考えるアフターケアです。』

この記事を書いた人

アフターケアネットワークちば子ども若者