『11月20日開催シンポジウム』登壇者紹介③児童養護施設 房総双葉学園

11月20日開催のシンポジウムVol.3の登壇者をご紹介します。

 今回のシンポジウムのテーマは市町村でできるアフターケア。アフターケアは特定の機関や団体だけで行うのではなく地域のみんなで行っていくものです。では、私たちの市町村にはアフターケアの担い手としてどのような機関や団体があるでしょうか。今回は千葉市を題材として実際にアフターケアに携わる様々な機関や団体の方々に登壇していただき、日頃のアフターケアとしての関わりや想いをリレートークしていただきます。

 本日紹介する登壇者は千葉市内にある児童養護施設の房総双葉学園さんです。児童養護施設は、様々な理由で保護者のいない児童や虐待を受けている児童などを養護し、援助を行う他、地域の子育て支援の拠点としての役割も担う専門施設です。房総双葉学園さんは、昭和30年代に里親家庭出身の若者達のアフターケアのために設立された施設であり、地域の方々の理解のもとたくさんの子ども達の生活を支えてきました。

以下、児童養護施設房総双葉学園の杉下さんからのメッセージです。

千葉市稲毛区にあります、児童養護施設 房総双葉学園の杉下と申します。施設での私の役割は主任指導員兼職業指導員(任されて2年目の若輩者)です。

 房総双葉学園は、モノレール天台駅から徒歩6分程の場所にあると言う、立地条件に恵まれた場所に位置しております。1957年にこの土地で開設していることもあり、地域住民の方々のご理解をいただきながら、こども達の生活を支えて頂いております。

 自分自身、他施設での直接支援の現場経験を経て、現在双葉学園で今の役割に立ち、生活支援(インケア)、自立支援(リービングケア)、アフターケアに携わっております。

現在、退所した児童の対応をしていく中で、在園期間中に一生懸命向き合ってくれていた担当職員の姿や思いがどのようにこども達に伝わっているのか、こども達との関わりはどうだったのか?これでよかったのか?などと、日々自問自答し考えさせられる機会が多くありました。何度話しても、分かって貰えない、聞いて貰えない。何度耳を傾けてもなかなか心の扉を開いてくれない。そうこうしている内に、退所日が近づいてしまう。
児童養護施設の中で出来るケアはどこまで求められるのであろうか?各関係機関に支援の相談をする度に、自分たちの仕事に対する不甲斐なさを痛感させられます。

 これらの事象はどこの養護施設でも起きている問題です。インケアの充実には人材確保と人材育成の問題も山積みです。国の制度施策についても現場の課題には追いついていません。そのような中でも、少ない応援団で子どもの安心・安全な居場所の確保に尽力しています。今後、どのように関係機関の方々と連携を図っていったら良いか、自分としても支援の幅を広げて行ければと考えております。登壇者という立場ではありますが、たくさんの方々から多くを学ばせて頂き、こども達のより良い未来に向けて努力していきたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

児童養護施設 房総双葉学園 ホームページ

http://blogs.makusta.com/futaba-b/

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この記事を書いた人

アフターケアネットワークちば子ども若者