『キックオフシンポジウム』参加された皆さまの「想い」①

9月11日のシンポジウムでは登壇された社会的養育経験ある若者や支援者の他にもたくさんの方々に「想い」を語って頂きました。参加された方々の「想い」をご紹介させていただきます。

共に生きていく (県内相談支援機関職員)

10年ほど前に施設を出た若者の支援に関わったことがありましたが、その時に感じた社会の理不尽さがまだまだ変わっていないんだと実感しました。一方で想いを持って改革していこうと考えていらっしゃる多くの方の存在を感じられ、これからの動きの重要性も感じました。弊会も千葉の一地域ですが、中間支援組織として取り組んでいけること、連携していけることを考えていきたいと思います。(NPO法人まつどNPO協議会 阿部剛さん)

誰かの子である「わたし」達それぞれが傍にいる「あなた」と共に泣いたり笑ったり。緩やかにつながりながらふつうの暮らしが続く社会であると良いなぁと思います。(県内行政機関職員)

生活困窮者自立支援窓口から社会的養護に繋がらなかった子ども・若者の支援に関する依頼が増えています。社会的養護のアフターケアを強化することだけが「標準化」への道だけでなく、行政・機関の仕組み、さらには社会や市民の意識そのものが、すべての生きづらさを抱える子ども若者に「やさしく」なるべく変化していくような「子ども若者と、若手支援者」による、そんな仕掛けがあったらよいなと思います!そうすればいつかこの社会全体がやさしくなる・・。神奈川から応援しています!(あすなろサポートステーション 福本啓介さん)

シェルターや自立援助ホームに勤めアフターケアの重要さを感じました。今後とも継続的に学んでいきたいと思います。よろしくお願いします。(南湖ハウス 神奈川県茅ヶ崎 岩崎愛さん)

運ゲーの攻略法を一緒に考えていきたい。(千葉県弁護士会社会福祉委員会子ども若者の貧困対策部会 足立啓輔さん)

アフターケアの標準化も必要な中、ひとりひとりのクライエントを大切にしたいと感じました。準備・運営お疲れ様でした。(県外社会福祉協議会職員)

私の育った千葉県でここまでアフターケアが取り組まれると思うと嬉しいです。私の知ってる子たちが繋がることができたらいいなと、思っています。私はいま、ある県のアフターケア団体さんとゆるく繋がっています。そこでたまーにアルバイトもしたりしています。だけど、私のような児童自立支援施設など、社会的養護のはずなのにアフターケアがほとんどない経験者が繋がれたのは奇跡なのかも知れないって思うこともたくさんあります。アフターケアがこれからも、繋がれる人たちが多くなりますように。ちばの取り組み、応援しています。(社会的養育経験者)

子どもや若者と、大人や年配者が、「家族」という枠組でなくても、(できることなら生涯にわたって)お互いに助けたり、助けられたりする関係性を育みやすい社会になったらよいな、と思っています。(フリーライター)

生きていく上でつながり続けられるもの、困った時や助けてと言える環境、ネットワークにつながる環境や当事者が選べる選択肢がある社会になって欲しい。(支援団体職員)

社会的養護を必要とする方の多くは、施設退所後も施設職員や頼れる大人等何らかの繋がりを持っているものであると思っていましたが、りささんの話を伺う中で「社会との繋がりが途絶えている現実」を受け、支援者同士の中でよりアフターケアを推進していかなければならないということはもちろん、当事者である若者に耳を傾けその声なき声をキャッチしていくことも支援者や社会のあり方なのではないかと考えさせられました。(市民)

今日のお話を聞いて「アフターケア」について改めて考えさせられています。関係性の構築…、柔軟に動けるような仕組みを社会の中で作っていきたいですね…。実務で自立支援相談員をしながら、携わる者としての情報の収集・整理もポイントだと思っています。「社会」「自立」「情報」…など、自分の中での要点を挙げていくと、これまで児童福祉の現場CW、現在SWとして担っている役割だけでは十分ではない、ブラッシュアップしていかないといけないなと感じています。本日たくさんの方のお話をきけて、勉強にも刺激にもなりました。

また、お話をきかせて頂いて「人間性」の大切さを痛感しています。アフター「ケア」、支援に携わる者は、ケアを受ける当事者ご本人の了承があって、はじめて支援に入れるものだと考えています。一緒に考えていく姿勢を大切に、支え合えるような職員間のネットワークも欠かせない。その中で人間性を挙げていくという、難しい課題(笑)を自分自身に課して、ご本人が「この人に相談できてよかった」「この人に話せてよかった」と思ってもらえるような取り組みを目指していきたいです。(佐藤めぐみさん)

アフターって、なんの後なんだよって改めて思いました。当事者にとっては「今」でしかない。もちろん制度を変えることで暮らしの保証や守られる権利も広がっていくだろうが、「生きがい」は、制度だけではフォローできない。地域、社会(というと曖昧過ぎるけど)がそこにある人の人生をどこまで見守るか。いや、どの人もどんな状況に陥るかわからない中で、町で暮らす誰もが周りを気遣い、陥りそうになっている人から発する信号をくみ取り、手をさし伸べることができるか。そんなアンテナを持つ人を増やしていくお手伝いができればなーと常々思う。(支援団体職員)

今日は大変勉強になりましたし、励まされました。愛情をたくさんもらい育った子供でさえも、18歳で独り立ちすることはかなりの勇気と踏んばる力が必要です。家庭が安全基地として機能していなかったり、1人の人にずっと見守られることがほとんどない施設で育った子供や若者には18歳で自立することがどれほど大変なことか想像すできません。1人の人との愛着関係を築いた経験がなく脳や心がしっかりと発達しておらず、しかも、励ましてくれたり、叱ってくれたり、一緒に喜んでくれたりする人が誰もいない、虐待経験やトラウマ、心の病まで抱えているそんな状況で独り立ちすることは無理です。受刑者、依存症、母子ホームの入所者は3分の1が社会的養護出身だと聞きました。リサさんのように、支援対象に入れなかった子供たちを入れたら、もっとですよね。

CANSさんの「子どもたちとさよならしなくていい仕事」という言葉に感動し、「このプロジェクトは3年で終わる予定です」と言い切る力強い意思と想いにも感銘を受けました。アフターケアを必要とする子供をなくしたい、子供たちがいつでも帰ってこれる場所になりたい、そう思い里親になり、現在1人の里子を養育していますが、児相が次の子供をなかなか委託してくれません。私だけでなく、未委託里親が周りに何人もいます。このもどかしい状況もなんとかしたいです。誰もが、ひとりじゃないと感じられる、誰か頼れる人がいる、それが当たり前の世の中になるよう、私自身もできることをしていきたいと思います。素晴らしいキックオフシンポジウムでした。どうもありがとうございました。次回も楽しみにしています。(里親)

この記事を書いた人

アフターケアネットワークちば子ども若者