『12月12日開催シンポジウム』登壇者紹介②南出吉祥さん

12月12日開催のシンポジウムVol.4の登壇者をご紹介します。

 今回のシンポジウムのテーマはケアする人のケアです。このテーマに関連した諸活動をされている研究者、社会的養護経験者、若手支援者の御三方にご登壇頂き話題提供していただきます。

 本日紹介する登壇者は南出吉祥さんです。南出さんは教育学をベースに若者支援に関する研究をされている一方で、全国の若者支援者や支援団体のネットワーク活動等も行われています。若者たちとともに育ち・ともに学びあう「協同実践」のあり方を探求されています。支援者自身も答えのない問いに日々、向き合いときに揺らぎ、傷つくこともありますがそうした中での「ケアする人のケア」とは何かを研究者の立場からお話しいただきます。

以下、南出吉祥さんからのメッセージです。

岐阜大学地域科学部で、若者支援にかかわる研究をおこないながら、学生たちの学びと育ちに日々向きあっています。その傍ら、若者協同実践全国フォーラム(JYCフォーラム)、ぎふ学習支援ネットワーク、教育科学研究会など、支援者同士をつなぎ、互いに学び合い支え合う場をさまざまなかたちでつくっています。

人の生き方に「正解」なんてありません。だからこそ、それを支える営みにも「正解」はないはずです。ある人に対してうまくいった実践が、他の人には通用しないとか、同じ人相手であっても、昨日と今日では求められる対応も変わるというのはごくごくありふれた話。にもかかわらず、「ちゃんとした支援」をしなきゃいけない、「うまくいくのは当然」というようなまなざしが向けられ、追い立てられてしまうことも少なくありません(子育て・介護などでもそうですが、「支援者」あるいは「専門家」と呼ばれていればなおさら)。

そうした「まなざし」に対し、ひとりで向き合い処理するのではなく、同じ立場の者同士で集まり、互いの実践を交流し合うということが、「実践を続けていく」上ではとても大切になってきます。そこでは、「よりよい支援」をめざしたいという指向・探求だけでなく、「うまくいかなさ」「弱さ」を出し合い、共有し合えるということも不可欠で、その両面があるからこそ、実践は前に進んでいきます。

そんな「学び合い・育ち合い」の場がもつ意味を、このシンポでは提起させていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。

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この記事を書いた人

アフターケアネットワークちば子ども若者